この結果を読まれた方は、 「え~っ、ここが・・・」、「やっぱりなぁ~・・・」等とそれぞれの経験や思いでランキングに対する感想をお持ちになったことと思います。
温泉に関してはこのような温泉地○○ランキングなるものがあります。
「○○」の中身として、今回の「満足度」をはじめ「人気」、「効能」、「泉質」、「女性向限定」、「露天」、「紅葉」、「雪見」、「秘湯」、「美人女将」、「料理」 ・・・ と本当に種々様々です。
ランキングを参考とする際、読み手としてはその調査対象や時期等のアンケート条件を勘案し読みとらなくてはいけないと思います。
いつも私のブログに訪問いただいている、温泉とグルメ達人の「グルメ・温泉に行っちゃうぞ~北海道の旅」のかりんさんから以下のコメントをいただきました。
(o´・ω・`o)ノ゙ こんにちは
しゃらん本愛好者のかりんです。今月も買い読んでいます、じゃらん本の過去の人気温泉ランキングをみて思うことは、調査対象が色々あって人それぞれの感覚の違いって大きいなって事が分かりますね。
正直、温泉湯の重視のみなら「この温泉施設が上位?」なのって疑問を思うときもあります。逆に言えば、「あぁ~ココなら納得」て思えることも、元内容の違いを重視すれば、やっぱり大手ホテルの方が有利なのかしら?
かりんさ~ん!! 私も同じ気持ちですよ。
私が北海道全湯巡りをしていた10数年前は現在のようにインターネットの普及もなく、温泉に関する情報源は、書店で売られていた旅行関連のガイドブックやテレビの旅(温泉)番組が中心となっていました。
一部マニアの中には書店では販売されない会員限定の情報誌を提供しているものもありました。
現在、温泉情報は従来の情報誌に加え、インターネット普及により宿や旅行代理店のホームページ及び予約サイト、そして多くの方が書かれているブログ情報でその詳細を知る事ができるようになりました。
特に温泉ブログは、それぞれブログ管理人独自の視点で温泉を分析したり解説されている物が多く存在します。
その一つ一つが非常に貴重な情報だと私は思っています。
そしてありがたい事にそのほとんどが無料情報なのです。
さて今回の温泉地満足度ランキングについてアンケート条件を確認しておきます。
1.調査時期・対象者
2007年9月7日~14日の期間にじゃらんnetを利用して宿やツアーを予約した人の中から回答を得た6727人
2.対象温泉地
全国323の温泉地(そのうち北海道内の温泉地を下記に記載)
・定山渓温泉
・朝里川温泉
・登別温泉
・洞爺湖温泉
・北湯沢温泉
・湯の川温泉
・ニセコ温泉郷
・支笏湖温泉
・層雲峡温泉
・十勝岳温泉・白金温泉
・旭岳温泉・天人峡温泉
・十勝川温泉郷
・ぬかびら温泉
・阿寒湖温泉郷
・川湯温泉
・ウトロ温泉郷
・網走湖畔温泉郷
以上17の温泉地です。
前述の”かりんさん”のコメントによると
「じゃらん本の過去の人気温泉ランキングをみて思うことは、調査対象が色々あって人それぞれの感覚の違いって大きいなって事が分かりますね。」
とあります。
私も同感です。
特に北海道の場合、訪れた四季によって北海道のイメージが180度変わるといっても過言ではありません。
従って調査した季節によってその満足度は大きく変わります。
今回の調査は9/7~9/14と初秋です。
北海道を訪れる月別観光客数で言えば9月は8月、7月に次いで3番目です。
北海道を含め積雪のある地域を考慮すると、この時期の調査は全国平均と見たと言えるのかもしれません。
従って、同一条件下で行った過去調査でなければアンケート結果に差異があるのはある意味当然かと思います。
仮に同時期に行われた調査であっても温泉施設の変化、例えば宿の新築、改築や泉源の変更、露天の新増設や廃止等により、条件が変化した場合もあるかと思います。
またまた北海道じゃらん愛読者である”かりんさん”に登場していただきます。
「正直、温泉湯の重視のみなら”この温泉施設が上位?”なのって疑問を思うときもあります。逆に言えば、”あぁ~ココなら納得”て思えることも、元内容の違いを重視すれば、やっぱり大手ホテルの方が有利なのかしら?」
このご意見も良く聞かれるものです。
今回のアンケート対象温泉地を見ていただくと一軒宿が調査対象となっていない例が多く見受けられます。
私的には山間の一軒宿と思っている凌雲閣も十勝岳温泉という括りの中で対象となっています。(※凌雲閣が温泉地区分で十勝岳温泉に入るのは正しい解釈です)
これはじゃらんnetで提携している施設が調査対象のため致し方ないかと思います。
私もお気に入りの温泉でかりんさんの最近記事で紹介されている「上の湯温泉(銀婚湯)」や道東の名湯でその気配りサービスでリピータの多い「養老牛温泉(湯宿だいいち)」 も今回の調査対象に入っていません。
その他我が家お気に入りのトムラウシ温泉をはじめ新見温泉(新見温泉ホテル)、新見温泉(新見本館)、塩別つるつる温泉、芽登温泉、朝日温泉も対象になっていません。
温泉選択の条件は人それぞれ多種多様かと思います。
”かりんさん”のご意見にある「やっぱり大手ホテルの方が有利なのかしら?」はその情報量にあるかと思います。
メディア出現回数は少なくとも集客に大きな影響を与えます。
特に初めて訪ねる場所にあってはその傾向がより顕著になります。
良いにつけ悪につけ、テレビCMを放映している温泉とそれ以外では予約状況にも違いがあって当然です。
そうでなければ高額なCM放映料を出すこともありません。
私が今回のランキングで一番感じ意見として書きたかったのは、このランキング評価の正当性を云々することではありません。
北海道の温泉地のランキングが相対的に下位にあったことです。
今回の調査では地域を全国8箇所に区分しています。
1.北海道
2.東北
3.関東・甲信越
4.東海
5.北陸
6.近畿
7.中・四国
8.九州
全国ベスト50に北海道の温泉が7箇所入っています。
ある意味全国8区分ある中に7箇所ランキングされているので平均と見る事もできるかもしれません。
しかし、全国屈指の温泉王国北海道としては納得できない方も多いのではないでしょうか。
ベスト50の中に私が訪ねた事のある温泉が北海道の7箇所はもちろんですが、それ以外に15箇所ありました。
その温泉地訪問の経験を振り返り、北海道温泉地ランキング低迷の要因を私なりに考えてみます。
1.温泉地全体に活気(核)がない
北海道の温泉地では一部を除きをぶらりと散策してみたい場所が少ないように思います。宿の中に売店や飲食街があるものが多く宿の外へ出ていく魅力に今ひとつ欠けているような気がします。どこかぶらりと散策してみたくなるような場所造りも大切かと思います。できれば24時間解放されている施設があると良いでしょう。施設と言っても建物という事ではなく、足湯や外湯的なものでも良いのですが。
2.外湯、共同浴場の存在
前記1と関連しますが、私が本州の温泉地を訪ねて一番感じたのは「外湯」、「共同浴場」の存在です。本州の温泉地では多くの温泉地で普通にある施設のため、それを楽しみに訪ねる方も多いのです。しかも野沢温泉や草津温泉等では温泉地に宿泊している者は無料で利用でき、温泉ファンにとっては何よりも嬉しいサービスです。北海道でもこのような外湯、共同浴場をもっと多く設置いただければと考えます。もちろん無料が望ましいですが、有料でも宿泊者には格安で提供いただければ有用なサービスかと思います。
3.湯巡り手形の有無及び使い勝手
最近どこの温泉地でも宿泊した宿以外の湯を巡ることができる通称「湯巡り手形」を発行しているところも多くなりました。しかし、その料金に割高感や利用時間帯、利用期間の制限があり利用者の増大に至っていない例も多く見受けられます。さらなる工夫が欲しいところです。
4.気軽に参加できるイベント
1泊2日で泊まった場合、もしくは連泊の際気軽に参加できるイベントが北海道では少ない感じがします。鳴子温泉に宿泊した際は「こけし色付け講座」のように地域名産を題材にした体験型イベントがありました。北海道は大自然を売りにしているので近郊の自然探索を兼ねた「朝一番!健康散歩ツアー」も良いのではないでしょうか。散歩先は近郊の農家と提携し、朝食におにぎりと獲れたて野菜のサラダやみそ汁もいいかと思います。(少なくとも北海道の温泉地で良く見かける朝食バイキングの具の少ない”うす~いみそ汁”よりはいいかと思います)
北海道ならではの自然を有効活用したいものです。
※メタボを気にする私なら真っ先に参加申込みしたいです。(笑)
5.プライベートタイムの設定
北海道は温泉王国で、浴槽をたくさん有する宿も多く存在します。客室に専用の温泉や露天風呂を有するのも良いですが、リーズナブルな料金で利用できる時間貸し家族風呂の設置をもっと増やしてみてはいかがでしょうか。小さなお子様連れ、恋人同士、夫婦、高齢者同伴の家族、体に障害のお持ちの方等向けに、周囲を気にせずゆっくりと温泉を浸かっていただくのはいかがでしょうか。草津温泉を訪問した頃は子供も小さかったので、宿にあった家族風呂で楽しく入浴できた事は思い出として残っています。
6.情報発信
現在、ホームページを持つ宿が多くなっています。しかし、未だホームページを持たない宿も多く存在します。情報発信は集客に大きな影響力を持ちます。ある意味ホームページのない宿はその規模や信用力に影響を及ぼすこともあります。さらに宿発信のブログサイトを有するところもあります。日々新鮮な情報提供は宿にとって生命線となります。また宿個別のホームページ以外に、温泉地全体の情報発信も非常に大切です。
登別市・登別観光協会ホームページにある「日帰り入浴情報」は大変素晴らしい情報発信だと私は思っています。
●登別市・登別観光協会ホームページにある「日帰り入浴情報」
http://noboribetsuspa.dip.jp/nobo/j/wandey-info.aspx
まだまだ北海道の温泉地が本州の温泉地に学ぶ点は多々あるかと思いますが、自己PRは継続したいものです。
北海道人は「おとなしい」と言われています。
以前ある歌手のコンサートへ行った際「北海道は反応がないのでやりにくい」と言っていたのを思い出しました。
でも今は違います。
コンサドーレ札幌や日本ハムへの応援を見る限り、そんな昔の話はどこかへ吹き飛んでしまっています。
東国原宮崎県知事ではありませんが、全国に向けあらゆる媒体を通じ地域ブランドを積極的に発信していく必要があるのです。
一部の温泉情報誌に対し
「○○誌は広告ばっかりで評価が偏っている・・・」
というような情報誌に対する否定的意見を目にする事があります。
正直、ガイドブックや情報誌の多くは広告料によって成り立っています。
したがって掲載いただくスポンサーを大切する事は商売上至極当然の事です。
それを商業主義等と非難する事などできません。
ただ記事の中にウソや偽りがあってはならない事は言うまでもありません。
それが嫌だと言われる方は単にその情報誌を購入されなければ良いだけの事です。
インターネットが普及し多くの情報が無料で入手できる時代となりました。
ネット上には実に多くの温泉に関したブログが存在します。
そして私が良く訪問させていただいている温泉ブログは現地取材を決行し、筆者の方の率直な感想を交えた実に緻密な情報が提供されています。
温泉ランキングは特定の条件下の目安であって決して絶対的なものでないと考えた方が良いかもしれません。
人それぞれの目や肌で感じ、ご自身納得のランキングを付けられるのも旅の楽しみかと思います。
北海道の温泉を訪ねようとされる方の情報として北海道じゃらんのような雑誌は大変大切な情報源であり地域貢献もされています。
また一方で、情報誌には紹介されない隠れた秘湯・名湯のブログ情報等も大切な情報源です。
訪ねる方がご自身にあった情報を元に北海道を訪ねられ、四季折々の素晴らしさに触れていただければそれにこした事はありません。
■↑「草津温泉 湯畑前にて」
いつ訪ねても湯畑前は賑やかで、草津の名所になっています。
いつ訪ねても湯畑前は賑やかで、草津の名所になっています。
それでは。
この記事へのコメント
主義
草津温泉と一言で言っても、源泉がいくつもあります。
また、古くからの旅館や、郊外の高級リゾート形式まで。
温泉の出し方一つで、泉質の感じ方もちがければ、温度も違います。
草津温泉の老舗旅館も良いですが、北側にあるペンションの泉質も好きです。
ゆもみはイベントではなく、本当に入るときに必要なものですかなね(笑)
温泉マン
草津は我が家から近ければ何度でも行ってみたい温泉です。
我が家では老舗旅館側ばかりでペンションの方へは宿泊した事がありません。
次回機会があればそちらへも泊まってみたいと思います。
湯もみショーは我が家も参加しましたが楽しかったですよ。
確かにイベント化していますが、本来は熱い源泉を水で薄めない生活の知恵だったのですね。
北海道では「川湯温泉」が草津の泉質に似ていると言われています。
夜のイベントとして極寒地でしか見られない”ダイヤモンドダスト”をテーマにした「ダイヤモンドダストパーティ」が実施されています。
かりん
いい温泉とは人によって違いますよね。施設にサウナや露天風呂がある内湯に泡風呂がある貸切風呂があるプールがあるなど、一般の人たちはこのような施設を好む傾向があります。そのホテルが循環湯使用し微量の塩素の香りがあろうが、あまり気にしない人が多いのも事実です。同行者の中に湯を重視する人がいても 同行者がメディアから手にした情報に左右されるのも事実です。
情報発信は集客に大きな影響力を持ちますね、素敵な温泉が廃業に追い込まれるのは設備のこともあるけど、大きな理由に多くの人たちに温泉の名前が伝わらない事も関係しています。やっぱり広告や旅行代理店のホームページ及び予約サイトにお金をかけている大手ホテルは、メディア出現回数も多いですよね。それで湯を重視しない客が集まるのも事実です。近頃は多く放送される機会が多い全国の温泉宿紹介のテレビ番組はいつも同じような施設が取り上げれていてように思われます。「え?その近郊にこれがあるでしょ!」と思うこともしばしば・・。もっと温泉や接待などを頑張っている宿やホテルの紹介をして欲しいと思うです。
かりん
ブログ上でもホテル側の非難を厳しく書けないのも事実です。遠まわしに書くことは出来るんですが 仕方がないから私は新生児のいる家庭向きじゃなとか
??向きじゃないとかで誤魔化しているんですが(^^;;
温泉マン
テレビ番組では特徴の薄い温泉が取り上げられる機会は少ないかと思います。
それだからこそブログ情報の存在は大きいと思います。
(お互い頑張りましょうね・・・(笑))
”非難”と”意見”とは違います。
根拠のない中傷的非難は良くありませんが、宿への改善や嫌な思いと感じた点について意見を言う事は宿側のためにもなる事です。
問題は、そのような貴重な意見に対する宿側の対処結果が示されない宿が多い事です。
以前当ブログでも書きましたが、温泉訪問後宿からお礼状等が届く例は、北海道が一番低かったと記憶しています。
この件に関してはまたそのうち記事に書きたいと思います。
※話は変わりますが「銀婚湯」へ行かれたのですね。ただただ「羨ましぃ~!」の一言です。
かりん
非難じゃなくて意見&感想ですよね。
訂正、訂正(^^;;
うん、「銀婚湯」に温泉マンさんもお仕事が落ち着いたらいけるといいですね。
温泉マン
>非難じゃなくて意見&感想ですよね。
>訂正、訂正(^^;;
了解しました。(笑)
銀婚湯はかれこれ10年以上行っていないので今年は是非訪ねたいと思っています。
当時は貸切露天風呂がなかったので、それが楽しみですね。