今回は石狩市と増毛町の境界に位置する雄冬(おふゆ)地区からお伝えします。
前回お伝えした通り国道231号は約20年前まで未開通部分が多く存在した国道でした。
その国道231号が通年全線通行可能となったのは1992年10月22日のことです。
(※雄冬~大別苅間は1984年5月15日から冬期を除き山道ルートが通行可能となりました)
雄冬・・・
この地区は石狩市浜益区(旧浜益村)と増毛町にまたがって存在しています。
つい四半世紀(24年)前までは陸路で訪ねる事ができず、陸の孤島と言われていた場所です。
国道231号は旧浜益村幌(ぽろ)地区を過ぎ千代志別地区で道路が途絶えていました。
↑【国道231号 千代志別ゲート】
このゲートより先の道路は新しく造られた道路です。


↑【国道231号 千代志別ゲート】
写真を見ておわかりいただけるように国道231号は日本海の海岸線を走行するルートです。
したがって舗装はアスファルト舗装ではなくコンクリート舗装が施工されています。
↑【国道231号 千代志別地区コンクリート舗装】
何故舗装がアスファルト舗装ではなくコンクリート舗装なのかはこの方が詳しいのでご質問はそちらへお願いします。
幾多のトンネルを抜け雄冬地区手前に観光スポットが1ヶ所存在します。
それは白銀の滝です。


↑【国道231号 雄冬地区 白銀の滝】
滝もこの時期、完全に氷結しています。
滝もこの時期、完全に氷結しています。
ここ白銀の滝を過ぎると、かつて陸の孤島と言われた雄冬地区に着きます。
夏は新鮮な海の幸を堪能できるレストランも開業していますが、この時期はただただ寂しい限りです。


↑【国道231号 雄冬地区】
雄冬地区は旧浜益村(現、石狩市浜益区)と増毛町の両方の顔を持つ地区です。
↑【国道231号 増毛町境界】
車を走らせているとすぐ増毛町に入ります。
車を走らせているとすぐ増毛町に入ります。
北海道以外の方で雄冬という地名を聞きご存じない方も多いかと思いますが、高倉健、倍賞智恵子主演の映画「駅 ステーション」がここ雄冬が舞台となっていたのを覚えていらっしゃる方も多いかと思います。
映画では大晦日、高倉健演じる警察官が故郷である雄冬へ帰省するため増毛港から唯一の足である連絡船に乗船しようとするが時化のため欠航となり増毛町の旅館に足止めされ、その夜、倍賞智恵子が営む居酒屋で紅白歌合戦を見ながら一献かたむけるという内容です。
その中流れていた八代亜紀の「舟歌」がとても印象に残っています。
そんな陸の孤島と言われた雄冬も現在では夏の最盛期、多くの観光客が新鮮な海の幸を求め車で気軽に訪れる場所となりました。
以前あった定期船は国道が開通した1984年5月15日以降も運行されましたが、その8年後の1992年4月30日の運行をもって長い歴史に幕を閉じました。
国道231号はそんな歴史を持つ国道なのです。
次回は、増毛町にある地酒をご紹介します。
それでは。
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