日本一の鈍行列車乗車体験記 #7 「完全乗車、浦幌駅から釧路駅へ」

「日本一長い距離を走る定期普通列車(2429D)」、体験乗車記も今回が最終となりました。
滝川駅を9:37に発車し根室本線の各駅に停車し浦幌までやってきました。浦幌-釧路間は76.7kmですが終点釧路までは残り2時間2分の旅が続きます。


浦幌駅の次は上厚内駅ですが、列車は途中の常豊信号場に列車交換のため停車します。

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しかし、ここ常豊信号場は一般の信号場とちょっと変わっています。

それは通常の信号場にはない「駅名標」が設置されているのです。

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この事は鉄道ファンの間では良く知られている事ですね。





さて、浦幌を出発して2両編成の後部車両に乗客が私以外誰もいないことに気が付きました。

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列車交換を終え列車は「上厚内駅」に到着です。

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国道38号がすぐ近くを走っていますが、ここは「秘境駅」の一つです。



駅前に建物がありますがそのほとんどが廃墟になっています。

「北海道鉄道駅大図鑑」、「北海道の鉄道廃線跡」の著者である「本久公洋」さんと以前お会いした際、北海道で一番好きな駅がここ「上厚内駅」と言っておられてことを思い出しました。

木造駅舎が何ともノスタルジックな気持ちにしてくれます。


上厚内駅の次は「厚内駅」です。

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先ほどの上厚内駅とはうって変わり駅前には民家があります。
ここで一人の高校生が下車しました。

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「厚内駅」を過ぎると右手に太平洋が見えてきました。

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2両目には誰も乗客がいなくなったので、1両目も確認してみました。

なんと1両目にもお客さんがいらっしゃいません。

この時点で列車内には私一人しかいないことになります。まさに貸切状態です。

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ということは、今回滝川から終点の釧路まで完全乗車する人は私以外いないことになります。


列車は、「直別駅」、「尺別駅」、「音別駅」の順に停車します。

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音別駅には貨物コンテナが積まれており、この駅で貨物の取扱があることがわかります。

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そのほとんどがここ音別町にある「大塚製薬」の貨物のようです。

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列車は海沿いから少し内陸へと入って行きます。

次の駅は「秘境駅」として有名な「古瀬駅」です。

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駅周辺には何もありません。


ここで上り特急と列車交換です。

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古瀬駅を出発し「白糠駅」、「西庶路駅」、「庶路駅」と停車します。

「白糠駅」は特急列車も停車します。

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いよいよ終着駅釧路が近づいてきました。

列車は「大楽毛駅」に停車します。

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駅舎がホームから離れた場所にあります。


次は「新大楽毛駅」ですが、ここは1988年に開設された比較的新しい駅です。

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列車はやがて終着一つ前の「新富士駅」に到着です。

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ここは貨物ターミナルにもなっており、旅客扱いするJR北海道の駅名が「新富士駅」で、貨物扱いするJR貨物の「釧路貨物駅」になっています。



滝川駅から8時間と2分の旅を終え終点の釧路駅に到着です。

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改札口で今回利用した「一日散歩きっぷ」と「新得-釧路の乗車券」2枚を渡し、「2429D完全乗車証明書」を受け取ります。

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終わって見ると8時間2分は退屈する事もなく思っていたより長かった感じはありませんでした。



さて、列車内からインターネット予約した帰りの特急券をみどりの窓口で発券してもらい、今度は特急で札幌まで戻ります。

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特急乗車前に釧路駅前で記念撮影です。

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来る時は札幌駅6:58に普通列車に乗車し途中滝川で2429Dに乗換17:39に釧路に到着しました。

乗換時の待ち時間を含め所要時間は10時間41分でした。



帰りはここ釧路発19:08の特急スーパーおおぞら14号で札幌到着は22:58です。
その所要時間は3時間50分です。

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それでは今回の楽しかった長旅を思い起こしながら帰路につきたいと思います。

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皆さんも是非一度、日本一長い距離を走る2429Dの旅に出掛けてみませんか?

今の期間であれば「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」の利用がお得ですね。

今回のシリーズはこれにて終了です。

記事への訪問、ブログ気持玉等をお寄せいただきありがとうございました。





■「浦幌駅から釧路駅へ」はこちらです■

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