私の温泉歩きは1985年(S60)7月起業独立した際、精神的ストレスにより入院、その後リハビリ目的で始まりました。
最初の頃は札幌近郊の温泉を巡るのみでしたが、徐々に温泉の素晴らしさに目覚め、温泉博士「松田忠徳」先生の本に出会い、湯巡りは北海道全体へと広がって行きました。
この本に76ヶ所の名湯・秘湯が紹介されていました。
お陰様で紹介されている76ヶ所全てに入湯することができました。
今では多くの湯が休廃業になってしまい、この本との出会いがなければ全部巡る事もなかったのではと、この本との出会いに感謝しています。
北海道には当時14の支庁(現在の総合振興局・振興局)がありますが、この本で紹介がなかったのが宗谷支庁管内の温泉でした。
今でこそ「豊富温泉」の名が全国に轟いていますが、確かに私が温泉歩きを始めた当初、宗谷管内にはこれと言った名湯がなかったように思います。
http://toyotomi-onsen.com/
そんな中で私が宗谷管内で一番印象に残っているのが当時の歌登町(現、枝幸町)にあった「朝倉温泉」です。
とても小さな温泉ながら、道内屈指の二酸化炭素泉で長時間入浴できた記憶が残っています。
最初に訪れたのが約30年前で、それ以来訪ねる機会を失っていました。
と言うのも自宅から朝倉温泉までは300kmあり日帰りでちょっとという距離ではありません。
3年前から毎年3月から4月に掛け名寄で仕事をさせていただくこととなりました。
名寄から朝倉温泉までは約82kmで日帰り可能な距離なのです。
一度訪ねて見ることとなったのですが、連休前は休業していたため入浴は叶いませんでした。
その後温泉に電話するも、電話自体通じない状態となり廃業したのではと思ってしまいました。
私の入浴願望は募るばかりで、枝幸町役場の観光担当者へ電話し現状を確認してみました。
枝幸町役場からの回答は
「電話はやはり通じませんね。町の温泉施設である歌登グリーンパークに確認したら、はっきりしませんが土日に人の動きがあるようです」
でした。
そもそも、歌登グリーンパークにある温泉浴槽は朝倉温泉から引湯している円形の小さな浴槽のみでそれ以外は温泉ではありません。
しかも、塩素注入と循環ろ過をしていますので源泉である朝倉温泉の泉質とは比較になりません。
枝幸町役場の情報を頼りに今月仕事で名寄へ向かうこととなったので少し遠征して朝倉温泉に行ってみる事にしました。
この看板がいつも気になっていました。
そして宿の前に向かうと・・・
お、お、おおぉ~・・・・
入口に暖簾が!!!!!!
もっと近づいてみます。
はい、土日限定で営業しているではありませんか。
思わず感動してしまいました。
早速中へ入ってみます。
受付に誰もいないので声を掛けると厨房から女将さんが出て来たので入浴料500円を支払いました。
ロビーにあるものは本当に懐かしいものばかりです。
鹿のサングラス、昔からあったような気がします。
さて、これは何?
これはかき氷マシンです。
ココに来ると「昭和」を感じずにはいられません。
それでは浴室に行きたいと思います。
こちらが男湯入口です。
こちらは脱衣室です。
カギ付きロッカーがありませんので自己管理でお願いします。
脱衣室にあった温泉分析表と別表です。
検査報告日は昔のままかと思っていたら平成23年6月23日に更新されていました。
それでは待望の浴槽へ入らせていただきます。
源泉温度は11.7です。
せっかくの機会ですので源泉を存分に堪能させていただきます。
飲泉も可能ですのでいただきます。
一般の方にはお隣のこちらのホテルにある温泉が有名ですが、温泉の質では比べものになりません。
枝幸町としては基本的に町有施設であるこちらの大型ホテルを応援しなくてはならないのでしょうが、観光資源的に言わせていただければ圧倒的に元湯朝倉温泉に軍配があがります。
民間の施設ですが是非町を挙げて応援いただけましたら幸いです。
こんな素晴らしい二酸化炭素泉は北海道広しと言えどココにしかありませんので・・・・
■「朝倉温泉」はこちらです■
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この記事へのコメント
枝幸のタカ
昔は山で取れた山菜のジンギスカン鍋を提供していて何度か食べた記憶があります。
温泉マン
土日限定ですが営業していてとても嬉しいです。
私が訪問したとき、枝幸から来た常連のお父さんと一緒になり、いろいろと情報をいただきました。
朝倉温泉を今後も応援したいと思っています。