SLから長沼の歴史を学ぶ

長沼町青年団体協議会が主催し、私が所属する鉄道愛好団体「北海道鉄道観光資源研究会」「三菱大夕張鉄道保存会」が共催し長沼町130年・長沼町青年団体協議会70年記念事業「SLから長沼の歴史を学ぶ」が先日長沼町で開催されました。

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来年は「北海道」と命名されてから150年の記念すべき年で、それを記念して「北海道150年事業」が実施されます。
https://hokkaido150.jp/


長沼の事業も「2017北海道150年事業応援企画」として登録されています。

https://hokkaido150.jp/wp-content/uploads/2017/09/miraiichiran170913.pdf
※No.98に登録されています。


長沼町青年団体協議会とのご縁は一昨年に遡ります。

ながぬまコミュニティ公園内にはかつて夕張鉄道(1975年4月1日廃止)を走っていたSLが保存されています。

しかしSLは長い間野ざらしにされていた事もありその保存状態は決して良いものではありませんでした。


このことが町議会で質問され安全上そして景観上から撤去もしくは補修の議論が湧き上がりました。

※その模様は長沼町議会サイト、平成27年第1回定例会 一般質問「コミセン野外のサビついたSL(蒸気機関車)の今後について(南部 哲郎 議員)」をご参照願います。
http://www.maoi-net.jp/gyosei/gikai/gikai-on-demand270102.htm


長沼町としてはできれば補修(ペンキの塗り直し)し、今後も保存したいと考えましたが、その道のプロにお願いするとかなりの費用を要する事がわかり補修を躊躇していました。

その中で三菱大夕張鉄道保存会メンバーが長沼町役場と親交がありその点について相談がありました。
その後北海道鉄道観光資源研究会も協力させていただくこととなり、その方面に詳しいメンバー指導の下、町民を中心としたボランティアによる「ペンキ塗り」を行うこととなりました。

これであればペンキ代プラスアルファ程度の費用で修復が可能となり平成27年10月4日、ペンキ塗り作業が実施されました。

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その時の模様が長沼町広報誌(平成27年11月号)に掲載されています。
http://www.maoi-net.jp/maoi/koho/backno/27_11.pdf

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今後もこのSLが末永く保存できるよう、町内で各種イベントや活動を行っている「長沼町青年団体協議会」が今後のこの管理の事務局を努めることとなりました。


その「長沼町青年団体協議会」が今年創立70年を迎え、長沼町も開基130周年にあたり、「北海道150年事業」も応援すべく今回の記念事業開催となりました。

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開会にあたり長沼町青年団体協議会会長である俵谷夏生氏からご挨拶がありました。

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続いてご来賓の方から祝辞を頂戴いたしました。

長沼町、戸川雅光町長様です。

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ご来賓として長沼町教育委員会教育長、小西教夫様にもお越しいただいていました。

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その後、長沼町青年団体協議会、事務局長である阪光平さんから「団体の歴史」についてご説明がありました。

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こうして地域の若者が集まる団体が70年もの長い間受け継がれてきていることに賛辞を贈りたいと思います。

本当に素晴らしい団体です。




続いて講習会となります。


第1部は「長沼町の交通の発達について」と題し、三菱大夕張鉄道保存会事務局長、今井一郎さんから講話いただきました。

250万年前に遡り長沼の成り立ちや交通手段発達の歴史についてお話しがありました。

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続く第2部は、不肖私から「ながぬま温泉の観光利活用について」お話しをさせていただきました。

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※写真提供:矢野友宏氏


ホワイトボードに書いてある都道府県名は国のある省庁がまとめた統計データ順位です。
そして( )内も同じく国の省庁がまとめた統計データ順位です。

それぞれ何の順位かお分かりになりますか?

1.高知県(17位)
2.福岡県(43位)
3.長崎県(33位)
4.大阪府(45位)
5.佐賀県(41位)
6.北海道(39位)

右側は私の陰になっていますが
1.新潟県(5位)
2.岩手県(6位)
3.青森県(19位)
4.秋田県(9位)
5.山形県(7位)

左側に書いた6つの道府県はワースト順位で右側の5つの県はベストの順位です。


この順位は、厚生労働省発表の高齢者医療費ランキング(医療費の地域差分析)です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/index.html


1.高知県~6.北海道はワースト順位となります。

北海道は全国6位で、高齢者に対する医療費が大きいことがわかります。


右側の1.新潟県~5.山形県は高齢者の医療費が少ないベスト順位です。


ワースト、ベスト順位の都道府県を見て、何か共通している要素があるのではと私なりに考えてみると、同じく厚生労働省の統計サイトに「野菜摂取量」のランキングがありそれをそれぞれの都道府県に当て嵌めたのが右側( )内の順位です。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21/eiyouchousa/kekka_todoufuken.html



高齢者医療費の大きい都道府県は総じて野菜摂取量が低く、逆に高齢者医療費が少ない都道府県の野菜摂取量が高くなっています。


北海道は食料自給率も高く、特に長沼町では大豆収穫量が全国一で源泉を活用した「源泉豆腐」が大人気になっています。
http://www.nitto-sougyou.co.jp/naganuma/gensen-tofu/


その他抗酸化成分を多く含む緑黄色野菜や香味野菜そして血液をサラサラにすると言われるリコピンを含むトマトジュースも生産しています。
http://shop.naganuma-umauma.jp/?pid=94782200


こんな素晴らしい食材に加え源泉100%掛け流しの「ながぬま温泉」があります。
http://www.nitto-sougyou.co.jp/naganuma/naganuma-spa/naganuma-onsentop.html


これを活用して今後温泉を中心に町内で「健康ヘルシーメニュー」が増える事を願わずにはいられません。



最後は「長沼の観光の未来について」パネルディスカッションが行われました。

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ここでも長沼には大変恵まれた「食」「自然環境」があり、これを今後の観光資源として大いに活用しましょうとの意見が出されました。


パネリストのお一人、北海道鉄道観光資源研究会の永山茂代表から最近のツアーは「SIT」の方向にあるとお話しをいただきました。


SITとはSpecial Interest Tourで、特別な目的に絞った旅行のことを指します。

単に町の観光資源(お宝)をPRするだけでなく、その町ならではの特徴を活かした「食」や「体験」が今後重要視されるとのお話しは大変興味深かったです。



今回の事業はとても内容の濃いものでした。

大変お世話になりました。


さて、有意義な講習会後は楽しい懇親会です。


ここ長沼町名物は、もちろん「ジンギスカン」です。


ながぬま温泉お隣にある「ジンギスカンコーナー」に集合です。
http://www.nitto-sougyou.co.jp/naganuma/naganuma-spa/naganuma-onsentop.html


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楽しく大盛り上がりであった懇親会の余韻は、今回私達が宿泊するキャンプ場コテージに場所を移して継続となりました。

※夜は真っ暗でしたので翌朝撮影させていただきました。
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こうして若い方々と意見交換させていただくことはとても大切ですし、多くの事が勉強になります。

ご参加いただきました皆さん、本当にお世話になりました。

また来年よろしくお願いいたします


今回の記念事業最後は「SLのペンキ塗り」です。


前段でご説明させていただきましたが、今年で3年目の作業となります。

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多くの部分が既に塗り終えていますが、細かな部分を塗り足しします。



作業もほぼ終え、長沼町青年団体協議会、事務局長である阪光平さんが来年に向けての意気込みをポーズしていただきました。

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この度は長沼町130年そして長沼町青年団体協議会70年、おめでとうございます。

今後益々のご活躍を心から祈念しています。


来年またお会いしましょう!!!

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