根室本線不通区間とダイヤ改正で思うこと

先日(3/17)、JR北海道のダイヤが改正されました。
今回のダイヤ改正でJR北海道の駅が1つ廃止となりました。
それは根室本線「羽帯駅」です。

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羽帯駅と聞き思い出すのが、5年前乗車した日本一長い時間走行する定期普通列車2429Dです。

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滝川駅で乗換時、当時「駅そば」やKIOSKもありましたが今はその両方が撤退しています。

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滝川~釧路間、308.4kmを8時間2分、48駅全てに停車しながらは正直鉄道マニアでなければ乗車しないかもしれません。

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鉄道ファンの間で秘境駅ランキングで有名な牛山隆信さんもその乗車記録をご自身のブログで書かれています。
http://hp1.cyberstation.ne.jp/hikyoueki/2429D_1.htm


しかしながらこの区間は2016年8月、台風10号による集中豪雨により斜面の崩壊や線路への土砂流入など甚大な被害が発生。東鹿越~新得間の列車は運休し現在バスによる代行輸送が行われています。


したがって現在、滝川から釧路まで直通して列車に乗車する事はできません。


これはこの列車が直通運転できない事によりマニア向けの列車運行ができなくなったことだけの問題ではありません。



最近JR北海道の路線存廃問題が報道され、現在不通となっている東鹿越~新得間の廃止がささやかれています。

いつも「東鹿越~新得」間(41.5km)が不通と報道されています。

しかし、実際の不通区間は「東鹿越~上落合信号場」間(17.3km)なのです。


上落合信号場は根室本線と石勝線が合流する地点です。

石勝線は現在開通していますのでこの点は正しく認識していただきたいと思います。


復旧に際し、信号設備やポイント復旧など、鉄道事業専門分野でなければ手を出せない部分もありますが、沿線の法面崩壊や橋梁修復は土木建設業者で対応可能な部分も多く存在していると感じています。


この復旧費用としてJR北海道が発表している10億4千万円は本当にそれだけかかるのでしょうか?
一度その点を踏まえ正式な見積をとっていただければと感じています。



上落合信号場には列車交換可能な設備があります。

したがって根室本線富良野側から来た列車がここで方向転換し石勝線を経由して南千歳、札幌方面へ向かう事は可能です。

つまり、富良野市、南富良野町の皆さんは根室本線の各駅から乗車し南千歳を経由し新千歳空港へ向かう事が可能であることを意味しています。


不通区間である東鹿越~上落合信号場を復旧し、夏のラベンダー号は新千歳空港から石勝線、根室本線を経由しての運行もアリではと思っています。

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さて、話しを根室本線の話しに戻します。

私はこの時2両編成の列車に乗り初めての経験をしました。

それは2両編成の列車に私一人しか乗っていない区間(厚内~直別)があった事です。

厚内は十勝管内、直別は釧路管内であり生活圏が違う事もあったものと感じています。

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滝川から釧路まで全48駅(乗車当時)ありましたがその中に私の思い出の駅が数多く存在します。


その1つに「尺別駅」があります。

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「尺別駅」と聞き、かつての雄別炭鉱尺別線接続駅を思い浮かべる方もいらっしゃることと思います。

しかし私にとって思い出されるのは映画「ハナミズキ」です。



「鉄道」に関した映画、ドラマが数多く存在しますが、不思議とバスに関したものが少ない感じがしています。


「鉄道」はそれだけで多くのストーリーを生み感動のシーンを創出できるツールなのだと感じています。



さて今年2月、国土交通省よりJR北海道のオープンレール化が発表されました。


オープンレール化とはJR北海道の線路に第三者の鉄道事業者が列車を走らせるという事です。


それは主に「観光列車」になりますが、海外から人気の高い北海道でこうした取組が進められることは大歓迎です。


北海道の「鉄道」が地域の輸送手段から国内外の方々に「夢と感動」を与える移動体として存続していただくことを切に願っています。

これから新たに線路を敷いて下さいと言っているのではありません。
今ある貴重な線路を守っていく手段を沿線住民、道民、国民全てで考えてみませんかと提案したいのです。


国土交通省では2020年度の運行を目指しています。
今から大変楽しみです。


さて、どんな観光列車が走るのでしょうか?

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