「湯けむりの旅北海道(76湯)」備忘録2湯目は「ニセコ薬師温泉」訪問記です。
秘湯ファンとしては知らない人がいない程有名な温泉だったと思います。
しかし、残念ながら前回ご紹介した朝日温泉同様、ニセコ薬師温泉も現在休業中で入浴する事ができません。
我が家が最初に訪れたのは29年前、1989年5月のゴールデンウィークでした。
秘湯と言えば、山中の悪路を長時間走らないと辿り着けないイメージがありますが、ニセコ薬師温泉は道道から分岐した道が狭いながらも整備されていて誰でも訪れる事ができました。
駐車場に停まっている車を見ると時代を感じます。
温泉へ続く道を案内する看板もこんな状態でした。
この時入浴もしていますがその写真がありません。
現在のデジタル式防水カメラがない銀塩フィルム時代ですので内風呂の写真は我が家でもそれ程多く残っていません。
ここも何度か訪ねていますが、カミさんが温泉施設の中で一番重んじるチェックポイントは「清潔度」です。
その評価は
「次は10年後でいいね」
と言っていました。
10年後ではなかったですが8年後の2007年5月再訪しました。
入口に入浴券の券売機がありました。
受付に人影はなく、このカゴに入浴券をいれるのでした。
玄関に入ると休憩室になっているのですが日中にも関わらず薄暗くなんとも怪しい雰囲気です。
壁に多くの色紙が貼られていました。
館内の浴室は大きくわけて2つありました。
一つは足下源泉で、かつて混浴だった浴槽に仕切を入れた男女別にした透明な深い浴槽です。
もう一ヶ所は濁り湯の混浴浴槽です。
入口は男女別ですが中の浴槽は一緒です。
そして宿から離れた場所に露天風呂もありました。
カミさんが再び言いました。
「また10年後に来ましょう」
ところが我が家が訪問してから7年後の2014年5月、突然の休業と報を知りました。
その年の8月現地を訪れると玄関に閉館を伝える貼り紙がありました。
良く見ると建物の一部が倒壊しています。
これでは安全に営業することはできません。
現在、ニセコ薬師温泉は売りに出されていると聞いています。
ニセコエリアは最近外資によるリニューアルオープンしている温泉施設も多くなっていますができれば国内資本で従前のような閑静な庶民的秘湯として再開いただけたらと密かに熱望しています。
■「ニセコ薬師温泉」はこちらです。 ※現在、休業中です。
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