温泉廃業跡、3回目は「ニセコ薬師温泉」をお伝えします。
「日本三大秘湯」と言われる温泉があります。
・「ニセコ薬師温泉(北海道)」 ※今回ご紹介させていただきます。
・「谷地温泉(青森県)」
・「祖谷温泉(徳島県)」
ニセコ薬師温泉は廃業し温泉施設が存在せず入浴できないので二大秘湯となっています。
我が家記録によれば最初に訪れたのは今から33年前の1989年5月だったと思います。
駐車中の車を見ると何とも「昭和」を感じます。
今は亡き母も連れ家族での訪問でした。
浴室は2ヶ所ありました。
1ヶ所目はかつて混浴だった浴槽を間仕切りした足下源泉の湯です。
もう一ヵ所は混浴で濁り湯の内風呂です。
建物内には露天風呂の設置はなかったのですが、外の藪の中に露天風呂がありました。
こうした状況からカミさんはこのニセコ薬師温泉にはあまり好意的でなく
「ここは10年に1回来ればいいね」
と言っていました。
カミさんからするとここの温泉清潔度がカミさん自身にとって満足のいくものでなかったようです。
女性にとって「秘湯感」よりも「清潔感」を重視される人が多いことは良くあることです。
最初の訪問から18年後の2007年5月に再訪しています。
最初来た時は直接お金を支払う形でしたがこの時は入浴券を券売機で購入する方式になっていました。
休憩室に多くの来訪者色紙が掲示されていました。
それでは浴室に向かいます。
先ずは足下源泉の透明な湯です。
次に混浴の濁り湯へ入ります。
壁の色紙にはマスコミ関係も多くあります。
テレビ番組で取材されたこともありました。
そんな日本三大秘湯の「ニセコ薬師温泉」の今を先日訪ねてみました。
道道入口の案内看板は今も健在です。
しかし、現地に着くと・・・
建物は一切ありません。
わかりやすく見ていただくために360度動画でご覧願います。
※画面をスワイプいただくと360度任意の視点でご覧いただけます。
老朽化していた建物が倒壊しその後撤去されましたが、ここの再開はあるのでしょうか?
日本三大秘湯のなかで今回ご紹介させていただいたいた「ニセコ薬師温泉(北海道)」と「祖谷温泉(徳島県)」は訪問済です。
「祖谷温泉(徳島県)」には14年前の2008年7月訪ねています。
https://www.iyaonsen.co.jp/
温泉に行く途中、あの有名な像があります。
訪ねた時は気温38℃近くある猛暑日でした。
ここ祖谷温泉名物は川沿いの露天風呂なのですが、そこへはケーブルカーに乗って下りて行かなくてはなりません。
下に到着すると川沿いに露天風呂があります。
三大秘湯で訪れたいないのが「谷地温泉(青森県)」です。
https://www.yachionsen.com/
ここは今年11月に訪問予定ですので何とか三大秘湯を制覇できそうです。
私見ですがこうして日本三大秘湯を見ると、北海道ニセコ薬師温泉の秘湯感がちょっぴり寂しく感じてしまうのは私だけでしょうか。
大自然の中にある温泉を謳うのは何も北海道だけに限ったことではありません。
少し厳しい意見になりますが全国の秘湯宿を旅して感じたことは・・・
「北海道の温泉宿は大自然という言葉に胡坐をかいていて真にお客様目線で活用・サービスがなされていない」
という点です。
温泉の魅力は単にハード面だけでなくお客様のおもてなしやアクセス手法など、多くの要素が潜在しています。
それを上手くアピールできている代表格は「星野リゾート」かも知れません。
温泉宿泊はある意味「非日常」の提供です。
北海道の温泉宿・ホテルは本当に「非日常」が提供されているのでしょうか?
全国1000湯を訪ねた私としては北海道でこの「非日常」を感じさせていただいた宿・ホテルは極めて稀です。
道外で私は多くの「非日常」を感じさせていただきました。
もちろん高級旅館・ホテルと言われるところもありますが、実はそうでない宿の方が多いことに驚いています。
例えば、一般客室と露天風呂付き客室では当然宿泊料金が大きく変わります。
でも、単にハード的なことだけでしょうか?
お客様にすれば一般客室宿泊者よりは露天風呂付き客室利用者はリッチな気分かもしれません。
でも大浴場に入った時、その方がそうした方だと知る由はありません。
しかし、宿全体が露天風呂付き客室だった場合、全員がそのリッチ対象者になります。
これは航空機業界のファーストクラス、ビジネスクラス、そして鉄道ではグリーン車、グランクラスの世界です。
お客様が何を求めてその旅館・ホテルをチョイスされ、どのような処遇を受けているかをきちんと分析する必要があります。
温泉宿・ホテルではそれらできてこそ「最高」と称賛されると思っています。
よろしければ私のブログ過去記事をご参照いただけましたら幸いす。
https://onsenmanhokkaido.seesaa.net/
温泉巡りをしていると温泉経営の厳しさを色々と感じさせていただきます。
次回は蘭越町で営業期間の短かった「百壽温泉」をお伝え予定です。
この記事へのコメント